高次脳機能障害の声




~当事者になって初めてわかりました~

 このページは高次脳機能障害当事者が作りました。
 インターネットでは「高次脳機能障害」と調べてもありきたりで、身近でないことが多く書かれています。なので、実際の高次脳機能障害者と関わる中でどういうことが起きるのかを知ってほしい、当事者が自分たちとの接し方をわかってほしい、家族には味方でいてほしい、不安を抱いてほしくない、安心してほしい、という思いからこのパンフレットを作りました。
 高次脳機能障害は目に見えない障害とも言われ、それ故に本人はもちろんのこと、家族や支援者にも理解しがたいところがあり、日常生活に困難さを抱いています。
 私達、高次脳機能障害当事者がなやクリニックのグループ認知リハビリ「B.I.R.D.」に参加し、同じ高次脳機能障害のある人たちと話す事で自身の苦手なことが分かります。グループ認知リハビリでは高次脳機能障害を学び、なぜミスをするのかを見極め、改善策を考えたりミスを減らすための代償方法を学んだりします。そのためできることが増えていきます。
 何もせず寝ているだけだと変わりませんが、努力すれば改善します。みんなで頑張りましょう。





当事者に聞くと…


 私たち高次脳機能障害当事者が普段日常生活を送る中でよくあるなと思うことを選びました。






「協力、理解してほしい事」


・省略しないで言ってほしいです(具体的に)

・ほんの少しゆっくり言ってほしいです(丁寧に)

・結論から言ってほしいです(集中力が続かない可能性があるため、あいまい、遠回しではなく、ストレートに言ってほしい)

・少し考える時間をください

・イライラしないで、穏やかでいてください(同じこと、発言を繰り返しても)

・(一緒に出かける場合)何時に出発するのか、ゆとりを持って時間を告知してください(急に対応するのが苦手)

・受傷、発症前から変わったことがある場合があります(行動・感情コントロール、段取り、言葉の理解、注意、記憶が苦手)

・口頭だけでなく書面でください(忘れる可能性があるので、文字に残してください)

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 私たちも初め病院で説明を受けた時には、専門用語が多く何のことかわからなくて、未知の世界で不安でした。高次脳機能障害は仲良く付き合えばその人の個性となり得ると思います。
 このページを作るにあたって、様々な世代の方に伝わるように皆で考えました。メンバーと話し合いながら作る過程で、メンバーそれぞれの個性を尊重し合い、色々な意見が出て色々な考え方ができました。その中で、苦手なことや困りごとは自分だけではなく、皆で共感し合えました。そして前向きになることもできました。
 このページを見て、高次脳機能障害とはどういうものなのか、高次脳機能障害の症状は人それぞれですが苦手なことや困りごとで苦しんでいるのは自分だけではない、また高次脳機能障害者とどのように関わればよいのか、参考にしてもらえたらうれしいです。



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なやクリニック グループリハビリ「B.I.R.D.」 火曜メンバー





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